30日のPRIDE29

 今日はPRIDEミドル級トーナメントの優勝者とヘビー級王者が同時に決まった28日のPRIDE29の地上波放送の日。こんな贅沢でいいの??

中村和裕VSイゴール・ボブチャンチン

 今回は日本勢が退屈な試合をしてだらしなかったかな。中村はある程度の試合をして見せたとは思うがドローになってもおかしくない内容だった。地元判定に救われたかな。

マウリシオ・ショーグンVSアリスター・オーフレイム(ミドル級トーナメント準決勝戦)

 出だしはアリスター勝つんじゃねーか!? と思わせたんだけどギロチンを凌がれた後にあっという間に失速。RNGSファンとしては残念な結果だ。まぁサイクロンの勢いを踏み潰したショーグンが立派か。こういう勢いで圧倒する選手同士は、ちょっとでも相手に上回れるとあっという間だな。

ヒカルド・アローナVSヴァンダレイ・シウバ(ミドル級トーナメント準決勝戦)

 なんというかシウバの化けの皮がはがれたというか。日本人と戦いすぎて鈍ったんじゃないかな?? それとは別に、アローナの戦い方は見てるほうとしても主催者としても全くありがたくないスタイルだなと改めて実感した。全く攻めてこないし、こちらから動くとひどい目にあうし。後の先を取るというのは武術的にもこれで本人的にもこれはいいんだろうけどみんなが真似し出したら総合はどんどんつまらなくなりそう。ああ、プロレスって素晴らしいわ(笑)。

吉田秀彦VSタンク・アボット

 正直、あんなに圧倒されたらダメだろ吉田(汗)。全盛期からウェイトをあげたんじゃなくただ太っただけのタンクに常に上になられての逆転勝利。あと、タンクはルール理解してなかったんじゃ?? 金網に押し付けて殴るのをリングでも実践してはロープからはみ出してはドントムーブを繰り返してなんかダラダラ展開。あと、極まる前にタップしたんじゃないかって気もする。もう面倒になったんじゃ(汗)??

ヒカルド・アローナVSマウリシオ・ショーグン(ミドル級トーナメント決勝戦)

 ショーグンの攻撃力がすげー。アローナの鉄壁の防御をブチ破ったというかなんというか。アローナみたいなのが横行すると見てるほうとしてはありがたくないのでこの結果は歓迎です。まぁヒールとして少数生き残るなら貴重だけど。あと、ショーグンの踏みつけから袈裟固めっぽく押さえ込んでハンマーパンチというコンビネーションは鮮やかでした。あれもただ野蛮なだけじゃなく、ひとつの技術として確立してきたということでしょうか。

エメリヤーエンコ・ヒョードルVSミルコ・クロコップ

 映画みたいな煽り映像が燃えさせた。しかしどう見てもミルコが主役だっただけにこの結果は残念だったかな。それにしてもミルコのかーちゃんはなんで、映画に出てもおかしくないほど絵になるんだろうか。俳優も始めた息子はあんなに大根なのにさ(笑)。
 第一ラウンド、ほぼ互角の展開。ヒョードルノゲイラ戦とまたまったく別の動きを見せる。あのシェイクシェイクしてた腕の上下はどこへ?? しかし飛び込んでのパンチがムチャクチャ切れていた。それでも上をとってもミルコの足裁きでなかなかはいらせてもらえない。結局最後までミルコの足が利いていてヒョードルは防御を崩せなかったが、キックボクサーのミルコがここまで成長したというのはものすごいことですよ! 第二ラウンド以降、ヒョードルのパンチが当たりはじめミルコの動きが鈍くなってくる。ヒョードルもいくつかもらったけど致命傷とはならなかった。思えば一発頭をかすめたハイキックが唯一のミルコの勝機だった。ニラウンド後半から三ラウンドにいたり、ミルコのスタミナ切れはさらに深刻になっていき、今度はヒョードルがハイやミドルを繰り出すなどさらにプレッシャーを掛けていく(←ニラウンドだったっけ(汗)??)しかし防御だけは健在でヒョードルもまたそれを突き崩すことが出来ないまま試合終了。判定は問題なくヒョードル
 互いに先の先を取って動くタイプ同士だったおかげで、判定決着なのにほぼ満足(最後はミルコの失速で多少の消化不良を感じたけど)させてもらった一戦でした。相手の領土に入っていく二人の勇気は賞賛に値すると思います。アローナが絡んだら(最終的にやられちゃうという結末でなければ)こういう試合は出来なかったでしょうね(笑)。