こちら側の世界へ来ま千歌?  〜 1年目4月 その3〜1年目5月

レッスルエンジェルス サバイバー レッスルエンジェルス サバイバー リプレイ


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井上霧子「4月の総収益は111APでした。62APの支出と差し引き、49APの純利益が入ります」

社長「まあ、500人会場ではこんなものですねぇ…」

井上霧子「続いて選手の成長報告。寿選手、金井選手が2項目、みぎり選手が5項目レベルアップしました」


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社長「特訓した零より3つも…みぎりは化け物かよ…(汗)」

寿千歌「では、5月に入りましょうか?」

井上霧子「新日本女子がEWAと提携、選手宿舎を2に。東京女子が自社ビルレベルを1に。JWIが新人テストでサキュバス真鍋を獲得、埼玉県にグッズショップを設置」

寿千歌「よろしい。で、我が団体の情報は?」

井上霧子「はい、キューティー金井が軽傷を負いました」


寿千歌「ずるっ…そういうことは先に言いなさい! というか、観ててなんで気がつかなかったのかしら…」

井上霧子「まぁ症状は軽いので問題ないでしょう」

社長「霧子君…(汗)」

井上霧子「それと、IWWFから、IWWF世界ジュニア王者への海外遠征依頼が来ています。受けなければ王座は剥奪されるため、派遣すべきと考えます」

社長「霧子君…眉一つ動かさずに…」



寿千歌「取ったばかりのベルト、何もせずに手放せませんわ。金井には防衛戦に行かせる様に!」

キューティー金井「うえぇ〜ん! 鬼だよぉ〜!!」

社長「金井…がんばれよ」

井上霧子「それと、ケーブルテレビから放送契約の打診が来ています」

社長「う〜ん、ネット情報だとテレビ契約には黒い噂が付きまとうんだが…」

井上霧子「受けて悪いことはありません!!」

社長「う…(汗)」

寿千歌「これから有名になっていこうというのに、何を躊躇する必要があるのですか? 応じるにきまっているでしょう!?」

社長「はい…わかりました…」

社長「次ですが…もう一人コーチが必要ですね。パワー系の小鳥遊さんだけだと、選手がみんなパワー系に育っちゃいますから」

寿千歌「そうですね…今いるリストの中ではコーチ評価値1500なら極め技の六角、吉原、飛びの上原ですね…残りの有象無象は1300だから論外」

社長「コーチの評価値によって獲得経験値が左右されますからね。1300なら×1.3、1500なら×1.5。ただし、女性コーチは30歳で強制引退ですが…」

寿千歌「できるだけ長くコーチしてもらいたいことですし、一番若い吉原さん(27)がよろしいのではなくて?」

社長「ごもっともです。では、そのように」


井上霧子「社長、たったいま連絡が入りましたが、スカウトがメロディ小鳩選手を発見したとの事です」

社長「えっ!!」

寿千歌「澪がこだわっているという娘ですわね。大至急迎えに行きなさい!!」

社長「先月は北海道だったし、忙しいな…(汗)」

メロディ小鳩「WPWS…? 何の略なの?」

社長「あ、あははは、それは…ワンダフルなプリンセスが生まれる女子プロレスってとこですかね〜(「そういえば零にバレないように、正式団体名は秘密って千歌お嬢様に言われてたんだったな」)」

メロディ小鳩「そうなの? Sが足りないケド…」

社長「ま、まあまあ、どうぞ一緒に来てください」


 …………。


社長「もうすぐオーナーが来るから、少し待っててくださいね」

メロディ小鳩「いいけど、ちょっとでも退屈だったら帰っちゃうわよ♪」

社長「ははは、オーナーは多分面白い人…だと思う(汗)」

寿千歌「(バン、と扉を開ける)ようこそWPWSへ!…ひっ(パン、と扉を閉める)!!」

メロディ小鳩「? 誰か来なかった?」

社長「私もそういう気がする…ちょっと見てきますね(ガチャ)…あれ、千歌お嬢様、扉の裏にはりついて、何してるんです?」

寿千歌「(小声で)しーっ! しーっ! なんですかあの娘は!!」

社長「はあ、なんですとは?」

寿千歌「(小声で)あの娘が私を狙っている刺客本人ですわ!!」

社長「ええっ!! ま、まさかあんなメルヘンちっくな娘が…」

寿千歌「人を見かけで判断するから三次女性に相手にされないのですわ! この二次コン!! ロリコンどもめ!!」

社長「ち、ちがう、私は巨乳フェチだがロリコンでは…(汗)」

寿千歌「どうでもいいからすぐ追い払ってきて!!」



 私の脳裏に蘇ります。自分の右肘の関節が外れる音が。一度外れた関節が筋肉に引っ張られてこすれあう音が。そしてありえない方向に曲がった腕の先に冷たく光るふたつの瞳が。


寿千歌「あうううう(ガチガチガチ)」

社長「でも、澪さんはあの娘が入団するって条件でうちにいるんですよ? そっちはどうするんですか?」

寿千歌「な、なぜ澪があんな娘と一緒に…はっ!! きっと澪は脅迫されているのですね、あの小鳩とかいう刺客に仕事を斡旋しなければ命はないと!! これでつじつまが合います!!」

社長「う〜ん。そうかなあ…」

寿千歌「い、いずれ寿家の力を使って奴を澪から引き離すか、葬り去ってくれます。それまでは私はジムの方には顔を出さないようにしていますから、そちらは任せましたよ(すたたたたーっ)!!」

社長「…行ってしまった。まぁ入団させていいってことだよな? それなら、いいか…(応接室の中に戻って)えーと、オーナーは今日は戻らないそうです。このままジムと宿舎に案内するから、ついてきてくれるかな?」

メロディ小鳩「わかったわ♪」

???「(小声)もしもし、もしもし! お待ちなさい!!」

社長「ん? 千歌様の声はすれども姿は見えず…えーと、霧子君、小鳩さんをジムと宿舎に案内してくれ…」

井上霧子「わかりました。では小鳩さん、こちらへ」

メロディ小鳩「は〜い♪」

社長「千歌様? どこに…て、おわ!? いつの間にテーブルの下に!?」

寿千歌「ふう、狭かった…あんな化け物が来てしまったからには、奴に対抗できる選手を育てなければ…ちょうど、リストにある北海道のライラ神威がまだ残っていましたね。彼女をスカウトしてきなさい!」

社長「ふう…また北海道か…」


ライラ神威「ヒャーハハハハ!! 誰かと思ったら千歌お嬢様じゃね〜か!! あのときの傷は治ったのかよぉ〜!!??」

社長「千歌様…この人…ヤバくないですか…(ヒソヒソ)」

寿千歌「このくらいイカレた人間でなければ、あんな化け物には対抗できないのです。我慢しなさい(ヒソヒソ)」

井上霧子「あ、それから社長…」

社長「やれやれ、報告が多い月だな…」



 ここで一旦切ります!

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